木の家の気くばり「金物は美しく隠されるもの」

『木の家』と聞いて思い浮かべるのはどんな家でしょう。

例えば、天井に木組みが見えるとか
吹抜けや階段などあらゆるところに木が見えたり
日常の中の様々な場面で
木のぬくもりを感じる家を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

永本建設のつくる家も、そんな木の家です。

そして、木をふんだんに使った住まいの見た目からか、
よく見学会などで「金物とかは、いっさい使わずに木だけで固定しているのですか?」とご質問をいただくことがあります。

木の家でも金物を使うのはなぜ?

一般的には『木の家』『木組みの家』といっても、
金物は「もちろん使っています」。

これは、現在定められている建築基準法では
金物や筋交を使わない家を建てることは難しいのが現状だからです。

木組みの家では日本に古くから伝わる伝統工法を受け継ぎ、
梁や桁、柱などの接合部に「継ぎ手」や「仕口」という凹凸加工をほどこしてつなぎ合わせ、構造軸組みをつくります。

これを手刻みで行う大工は、それぞれの材がもつ特性を活かして
より強度を持たせるように加工の段階で様々な技術を駆使します。
金物だけで接合された家よりも、柔軟で粘り強い家だと言えます。

今日ではこの構造軸組みに
定められた金物や筋交いを用いて補強をすることで、
建築基準法によって認められる建物となるのです。

金物は意匠的に「隠して」います

前述のように、『木の家』の良さのひとつに
天井などに美しい木組みが見えることなどが挙げられます。
その場所によっては接合部の金物まで見えてしまう場合がありますから、
永本建設ではこれらを意匠的に加工して隠しています。

例えば、火打ち梁の上には無垢の木をぴったり貼り合わせます。
貼り合わせているのは、薄くカットした同じ樹種の材。
言われないと、そこにボルトがあることがまったく分からない状態に。

後から隠すために、ボルトの穴はあらかじめ小さくひし形にくりぬいておき、
ボルトを締めた後、仕上げの段階で埋め木をしたりもします。

「このひし形は何ですか?」と見学会などでよくご質問をいただきますが、
実はこのような仕掛けがあります。

「あの階段に見える栓、気に入ってるんです」
「見るたびに大工さんを思い出すんですよ」などと
お住まいになってから言及していただくことがよくある、この『ひし型』の埋め木。

プレカットだと、機械が『ひし形』にくり抜くということは出来ません。
その場合のボルト接合部は丸く若干大きめの穴になりますから、
『手刻み』だからこそ生まれた形とも言えます。

この『金物を意匠的に隠す』という工程がなくても、
住まいの機能や強度として何ら支障はありませんから
このような加工を施す工務店のほうが少ないかもしれません。

また、『構造材を化粧で見せる』ということをせず
壁や天井で覆ってしまえばそもそも隠す必要がありません。

手刻みをする大工が始めた、
「せっかくの木の家、細部まで美しく仕上げたい」という小さな気配り。
それは住まいの愛着ある要素として、住まい手さんにもしっかり受け取められています。

見学会では、ぜひそのような小さな『気配り』にも
注目して見ていただけたら嬉しいです。

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