土地を購入して家を建てる人、
親や親族から受け継いだ家をリフォームして暮らす人。
住宅の取得方法における選択肢は依然よりも広がってきました。
中古住宅をリノベーションするにあたり、
実際のところどこをどんな風にできるのか?
耐震性や断熱面に不安は残らないのか?
よく分からない点が多いもの。
既存の住宅の長所は生かし、心地よく暮らせるように改善するため
骨組以外をほぼまるごと変え、新築同様の住み心地にすることが可能な「スケルトンリフォーム」という選択肢があります。
築32年の中古住宅を購入、
スケルトンリフォームで生まれ変わった住まい
~廿日市市Y様邸~
賃貸住宅での子育てに手狭さを感じていた時に、職場からも近く理想のエリアに中古住宅を見つけたのがきっかけ。
リフォームでありながら快適さと暮らしやすい間取りを実現するため、大規模改修を計画。
建築確認申請を行い、基礎・構造以外は全て新しくしたスケルトンリフォームをしました。
道路よりも高い位置に建物があり、構造材と基礎のみを残して解体したスケルトン状態から、
屋根の形状、基礎、断熱、窓、外壁までをリニューアル。
元は浴室だった北西の角を、板張りがアクセントの玄関に。

独立していた階段
既存の特性を生かした、眺望のよい明るいLDK。
階段を1階中央に配置し、LDKと直接つながるようにしたことで家族の気配を感じられるように。
家族が気持ちよく生活できる住まいとなりました。
壁付けキッチンをオープンキッチンへ変更し、奥には大容量のパントリーを確保。
無垢杉のキッチンバック収納は大工による造作で、
置きたい家電やごみ箱のサイズに合わせて計画しました。
木の心地よい香りに癒される、明るいキッチン。
構造材と基礎のみの
スケルトン状態からの計画と工事
構造材と基礎のみを残して解体。
既存建物は布基礎であったため、湿気対策として防湿シートと土間コンクリートで基礎を補強。
既存のスレート屋根からガルバリウム鋼板縦はぜ葺きへ変更。
寄棟屋根から形状を変更することで、ロフトに明かり取りのハイサイドライトを設けることができました。
改めて耐力壁のバランスを確認・検討し、構造用合板と補強金物を追加。
耐震性を高めるために部分的に構造を補強。
アルミサッシから、アルミと樹脂の複合サッシに変更。
壁・天井裏・床下まで断熱材を施工し、暑さ寒さに左右されにくく快適に生活できるようになりました。
リフォームでも新築同様の快適さ、
間取りの可変性を実現できる
「新築したほうがより希望を叶えられるのか、リフォームが適しているのか」は
既存住宅の状況や完成希望などにより検討事項が変わってくるため
総合的に判断する必要がありますが、
リフォーム・リノベーションでもここまで変化させて快適な住まいを実現することができます。
「思い出を壊したくない」「古い物の良さをなるべく残したい」「新築よりも予算を抑えたい」…想いは人それぞれ。
大切なことは、住まいにおいて「何を大切にしたいのか」をしっかりと伝え
どんな住まいに暮らしたいかのイメージを住宅会社と共有すること。
そしていろいろな施工事例を見てイメージを具体化していきましょう。